For the improvement of access to medicines 医薬品アクセス向上のために

日本国内だけで、年間5000億円以上にのぼる医薬品の廃棄。医薬品業界に従事しているからこそわかるのは、そのほとんどがまだ使用可能な製品ばかりである。一方で、世界では、一日に医薬品不足で8,000人 が死亡し、世界人口が増加し続ける中で、実に世界人口の約 3 分 の 1 にあたる人々が、病気になっても適切な医療を受けられず、また必要な医薬品も入手できないため、様々な疾患に苦しめられています。医薬品アクセス問題は、途上国のみならず、先進国においても、保険の普及格差の問題や、日本のように医療財政が逼迫することによる医療の普及維持が不安視されています。

1995 年~ 2004 年の間にアメリカで承認された新薬の総数は 1,556件でしたが、そのうち開発途上国の感染症向けに開発された新薬 は、わずか 1.3%でした。全世界の7人に1人が、HIV、マラリア、結核、顧みられない熱帯病が何らかの感染症に感染し、全世界のうち7人に3人が何らかの感染症に感染するリスクがあるのにも関わらず、なぜ新薬が開発されてこなかったのでしょうか。新薬開発は例の一つに過ぎません、新薬どころか、医薬品が十分に供給されてこなかった理由は、開発途上国の市場規模、物価、平均収入の低さによる進出リスクの高さ、収益性の低さ、先進国内での薬価の切り下げ、ジェネリック医薬品への移行により、医薬品関連会社の収益圧迫が生みました。途上国でいまだに蔓延している「顧みられない病気(Neglected Disease)」への新薬開発や市場開拓への消極性など、その背景には、医薬品の開発から供給までの需要と供給、流通の仕組みや、企業のビジネスモデルが深く関わっています。

「医薬品アクセス」問題とは、開発途上国や急速な経済成長を続けている新興国を中心に、貧困や医療制度の未整備などの事情により、必要な医薬品や医療サービス が、必要としている人々に届かないことをいいます。 医薬品は、地球規模で健康水準の向上や格差の是正をめざす「グローバルヘルス 」実現のために重要な役割を果たしています。新型コロナウイルスの世界的な蔓延によって、グローバルヘルスの重要性はさらに高まっています。医薬品を必要とする患者の手元に確実に届けるためには、高品質で安全な製品を円滑に流通させ、適正な使用を促す仕組みが必要です。

私たちは、日本をはじめとした先進諸国の医薬品の流通において、まだ使用可能にも関わらず廃棄される医薬品を安全性を保ちながら、開発途上国や、需要の高い地域への供給を促すことで、最適な循環を創造します「MedHub_医薬品海外輸出」。また、世界における医薬品アクセスの問題のみならず、流通を改善すれば医薬品が量的に不足している地域が存在しない日本国内において、医薬品の使用量や患者数が多く安価に医薬品が流通し、医薬品流通量が潤沢な地域において医薬品を高く買い取り「薬PAY_医薬品買取」、患者数が少なく薬価差益を追求できない地域に、患者数が多い地域と同等の価格で供給することで、医療機関、薬局の運転資金や利益の確保、地域間の収益格差の是正に貢献可能です「薬CLE_医薬品供給」。医薬品の流通、供給において最適な循環を創ることは、逼迫した現在の日本の医療財政事情の改善を行うことにもつながります。